まず、一般的に八百長とは、「インチキ」のことです。もともと、八百長と呼ばれる八百屋のオヤジが、囲碁でわざと負けてご機嫌を取って商品を買ってもらうことから八百長と呼ぶようになりました。
つまり、競輪の八百長とは、言い換えれば競輪のインチキということですね。例えば、グループ(ライン)を形成して他の選手が捲りに来るのを体当たりでブロックしたり、最後の直線で全力で踏んでない選手がいたりなど見かけることがあります。
それでは、競輪に八百長があるのか解き明かしていきましょう。
競輪のラインは八百長なの?ブロックはなに?
競輪のラインは八百長ではない
結論から言うと、競輪のラインは八百長ではありません。競輪のレースを見るとスタートの号砲と同時に各選手がラインを形成して走っていますが、これはライン戦略と呼ばれている各選手が全力を出しきり勝利するための戦略です。また、このラインは「地域・同県・仲間・先輩後輩・同期」といった絆の強さで形成されています。これが見方によっては八百長に見えてしまうかもしれませんが、あくまで各選手が自分の脚質を活かし、より1位を獲得し易くするための戦略なのです。
ラインについてもっと詳しく知りたい方は初心者必見のライン記事も参考にしてください。
ブロックは、2番手選手の仕事
ブロックとは、「捲りを不発にする」効果をもち、具体的な方法は、2番手選手が捲りにきた他の選手に体当たりを仕掛けることを指します。
競輪は、周回途中まではラインごとの競争、そして、ゴール前では個人プレイになる競争です。そのため、ゴール前までは、先行選手の後ろにいる2番手選手がブロックや牽制をして別のラインから捲られないようにします。そして、ゴール前の最終直線で先行選手と抜き差し勝負します。また、2番手選手がブロックや牽制が得意な選手であればあるほど、先行選手も無駄なスタミナを消費しないため、全力で逃げることができます。
以上のことから、競輪のラインやブロックは各選手が勝つための戦略や戦術であって、決して八百長ではないことが分かります。
また、競輪のレース中の最高時速は70kmも出ており、その最中に手を抜くことが危険なことも理由の1つです。
選手の気持ちを考えて予想するのも競輪の楽しみ
競輪は人が主体となってレースをするため、競馬とは違い各選手の体調や気持ちを予想に組み込むこともできます。例えば、1着率は低いが、3着以内の連対率が高い選手の場合には、1着を狙わずに3着以内を目指し賞金を稼ぐタイプだと自分で推測し、車券の買い方に工夫を凝らしたりするのも競輪ならではの楽しみ方ですね。
また、ラインを元にその中の選手同士がどう戦うかを考え、車券を購入し、当たった時の喜びは格別です。
しかし、車券を買って、応援している選手が負けてしまうと八百長に見えてしまうことがあるかもしれません。そんな時には、ライン戦略を立て、実際にレースをした選手の気持ちを考えてあげましょう。今回はその選手の戦略がレース展開にかみ合わなかっただけで、次回は勝利する可能性もあります。その可能性を追いかけるように、お気に入りの選手を見つけて、特定の選手が出るレースだけを購入するのも競輪の楽しみ方の1つです。
競輪でゴール前で思いっきり踏んでいない人がいるのはなぜ?
レースの予想に時間をかけ、レースが始まり、手に汗を握りながら応援している中、応援している選手がゴール前で思いっきり踏んでいない時には、ガッカリしてしまいますよね。
なぜ、ゴール前で思いっきり踏んでいない選手がいるのでしょうか?
それは、スタミナの消費を最小限にするためです。例えば、最終直線で上位の着順が狙えないことが明らかな場合には、その後のレースに備えて、スタミナを温存するのです。
これは、競輪の開催が3~4日連続することも関係しています。毎日全力で踏み続けてしまうと最終日にはガクガクになってしまいます。よって、ゴール前で思いっきり踏んでいない選手がいても仕方ないと割り切り、次にその選手が出るときにはスタミナを温存していたことを予想に組み込んでみてはいかがでしょうか?
そうすれば、より競輪の予想が楽しくなりますよ!
ガールズ競輪で八百長疑惑があった?ガールズは大丈夫?
2018年3月、女子競輪「ガールズケイリン」の大久保花梨選手が、久留米競輪の中で、車内に無許可の携帯電話を置いた違反行為で契約を解除となりました。この選手は、直近のレースで本命から急失速で3着になったことをファンに批判されたことも重なっていたため、八百長疑惑にまで発展してしまいました。実際には音楽機能だけを使う目的で通信会社と契約はされていない携帯ではありましたが、規定では通信に関係なく携帯電話、タブレット、ワイヤレスオーディオ機器などの類は一切持ち込めないと決まっています。また、人間のレースなので競馬とは違い八百長疑惑が浮かびやすい部分が競輪にはあることは否めませんが、競輪場の運営も八百長にならないように細心の注意を払い、走者の組み合わせには、同郷の選手を入れず、レース決定後は缶詰めとなって外部との連絡も取れないよう対策しています。また、今後の技術の発展も踏まえると、競輪で簡単に八百長が起こることはありません。それに、八百長だと選手を非難するよりも、一生懸命走ってくれた選手に賞賛を送り、次に車券を買う時には勝ってくれることを応援する方が見ている側も走る側も楽しめると思います。
参考URL:「ガールズ競輪違反行為」
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